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鳥類異種間生殖巣キメラからの子孫作出実験(平成 18年度)
Experiments for production of interspecific germ-line chimeras in birds

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0607CD456
開始/終了年度
2006~2007年
キーワード(日本語)
始原生殖細胞
キーワード(英語)
PRIMORDIAL GERM CELLS

研究概要

本研究では、キジ目鳥類をモデルとして使用し、それらの始原生殖細胞(胚発生の一時期に出現する精子や卵子の祖細胞)を繁殖力の高い一般種の胚に移植して得られた個体(異種間生殖巣キメラ)から、ドナー由来の機能性のある配偶子が生産されるか否かを明らかにする。本研究の結果、異種間生殖巣キメラから、ドナー由来の子孫を得ることが可能となれば、絶滅の可能性が特に高い種に、重点的かつ戦略的に本技術を導入し、個体数そのものを回復することにより、生物多様性の保全に貢献することが可能となる。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

入手可能なキジ目鳥類(ニホンキジ、コジュケイ等)の受精卵を用いて、始原生殖細胞を効率的に採取する方法を検討する。次に、鳥類種ごとに始原生殖細胞の特質について、組織化学的な検索を行う。さらに、それぞれの鳥類種に特異的な遺伝子配列を検索し、作出した異種間生殖巣キメラにおけるドナー細胞の寄与率を評価する方法も開発する。最終的に、モデルとなるキジ目鳥類の始原生殖細胞を異種間で移植し、生殖巣キメラ個体の作出実験を行う。

今年度の研究概要

キジ目鳥類の初期胚において、孵卵時間の経過と胚発生の進行の関係を明らかにし、始原生殖細胞を採取するのに最適な発生ステージを調べる。少数の受精卵、最低1個の受精卵から、始原生殖細胞をロスなく回収する方法を開発する。また、キジ目鳥類細胞の組織染色性および遺伝的な差異について調べることで、始原生殖細胞の検出と追跡が可能となり、移植した始原生殖細胞を初期生殖巣内で解析する実験系の確立を目指す。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動(環境研究基盤技術ラボラトリー)

課題代表者

川嶋 貴治

  • 環境リスク・健康領域
    環境リスク科学研究推進室
  • 主幹研究員
  • 博士(理学)
  • 生物工学,生物学,畜産学
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