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最終処分場におけるアスベスト廃棄物の安全性評価手法の開発(平成 18年度)
Development of methodologies on safety assessment of waste contained asbestos at final disposal sites

予算区分
BE 環境-廃棄物処理
研究課題コード
0609BE996
開始/終了年度
2006~2009年
キーワード(日本語)
廃棄物処理,公害防止・対策,政策研究
キーワード(英語)
waste management, pollution prevention measure , policy study

研究概要

アスベストが埋め立てられている処分場を特定する手法、現場にてアスベストの存在を確認する手法を確立する。処分場におけるアスベストの封じ込めを、保有水等や埋立地ガスより確認する手法を開発する。また、処分場内におけるアスベストの廃棄物層内の移動特性と掘削時における飛散特性を把握する。これら一連の手法を、既存最終処分場に埋め立てられたアスベストの安全性確認手法として体系化し、アスベスト問題の究極的な安全、安心を担保する技術システムを構築することを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

全国的なアスベスト賦存量とアスベスト廃棄物埋立・搬入実績を生産等の統計、処理実績、維持管理記録等より把握することで、過去からのアスベストが埋め立てられた処分場および最終処分量を把握し、将来の廃棄量と最終処分量を推定すると共に、適正埋立を行うための情報管理システムを示す。アスベストが埋め立てられた記録がある処分場を対象に、形質変更時等に存在の有無を検証する手法として、掘削時の飛散を防止するサンプリング手法を開発し、採取されたサンプルに含有されるアスベスト量の測定方法を確立する。また、処分場における封じ込めを確認するため、アスベストの浸出水および埋立地ガス,アスベスト廃棄物が埋め立てられた処分場において保有水、浸透水、浸出水や埋立地ガスを評価する手法を確立する。また、アスベストの埋立層内で移動の有無を確かめるために、廃棄物層を模擬したカラム試験やライシメーター試験を実施する。さらに掘削時等の飛散特性を解明するため、埋立アスベストの飛散実験を室内で実施し、含水比や粒度分布、固化(封じ込め)効果に着目したパラメータの評価を行う。これら現場調査法ならびに移動・飛散特性の把握は、アスベストが埋め立てられている個別最終処分場の安全性を確認し、最終処分場の容量増加や跡地形質変更時における作業員や周辺環境の安全性を確保し、浸出水等からのアスベスト再流出を抑制するため、これら一連の知見をまとめて、最終処分場に埋め立てられたアスベスト廃棄物の安全性確保のための指針として示す。また、今後アスベストが埋め立てられる処分場に対して、より封じ込め能力を高める埋立工法や管理手法を提案する。

今年度の研究概要

全国ベースで既存資料によって把握できる賦損量と移動量をデータベースとして取りまとめる。平成4年の廃棄物処理法改正以降のアスベスト廃棄物の埋立や搬入実績を把握するための維持管理記録の調査を開始し、次年度以降、実態調査を行う処分場を抽出する。浸出水・埋立地ガスに含有するアスベスト量測定手法と埋立廃棄物の飛散防止サンプリング法の検討を行う。アスベストの廃棄物層における移動実験ならびに再掘削時の再飛散実験のための諸条件とクリーンルーム等の実験環境を整備する。文献調査により、既存処分場におけるアスベスト廃棄物の安全性確認のための課題を抽出する。

備考

分担研究者:(財)日本環境衛生センター,(社)全国産業廃棄物連合会,千葉県環境研究センター,埼玉県環境科学国際センター,筑波大学

関連する研究課題
  • 0 : 重点2循環型社会研究プログラムに係わるその他の活動

課題代表者

山田 正人

  • 資源循環領域
    廃棄物処理処分技術研究室
  • 室長(研究)
  • 京都大学博士(工学)
  • 工学,生物工学,化学工学
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担当者