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腐植物質還元微生物の特性の把握と環境浄化への応用に関する研究(平成 19年度)
Characterization of humic-reducing bacteria and thier application into bioremediation

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0607CD940
開始/終了年度
2006~2007年
キーワード(日本語)
環境汚染物質,嫌気呼吸,電子受容体
キーワード(英語)
ENVIRONMENTAL POLLUTANTS, ANAEROBIC RESPIRATION, ELECTRON ACCEPTOR

研究概要

土着の微生物の群集によって汚染地の浄化を行うバイオスティミュレーションが一部ですでに実用化されているが、分解菌の偏在などによって分解できる物質の種類や濃度が限定されることが多いため、その適用性は未だ十分とはいえないのが現状である。一方、近年の研究から、環境中に広く存在する腐植物質が微生物による嫌気呼吸の電子受容体として機能し得ることが明らかとなっており、その作用が汚染物質の消長にも影響を及ぼしている可能性が示唆されている。本研究では、従来のバイオスティミュレーションでは考慮に入れられていなかった腐植物質の還元を担う微生物群に着目し、その効果的な活用方法を提案することを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

2005年度:種々の環境から腐植物質還元細菌を単離することで、環境中における分布を探る。また、単離細菌株のキャラクタリゼーションを行うことで、腐植物質還元細菌の増殖促進・活性化因子特定のための基礎的データの取得し、さらに種レベルでの同定を行う。2006年度:単離した腐植物質還元細菌を用いて、各種汚染物質(テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン類、水銀、ヒ素など)の還元・分解能力の評価を行う。また、得られた知見を体系化し、腐植物質還元細菌を環境浄化に活用する際の基本モデルを提案する。

今年度の研究概要

単離した腐植物質還元細菌の最適増殖条件において、各種汚染物質の還元・分解能力の評価を行う。得られたデータをもとに多角的な解析を行うことで、細菌増殖、フミン酸・AQDS還元、及び汚染物質還元・分解の3者間の関連を明らかとする。また、H18年度の実験において得られた腐植物質還元細菌の16SrDNA遺伝子配列データをもとに、リアルタイムPCR法による検出・計数を行うための特異的プライマーの設計を検討する。以上で得られた知見を体系化し、腐植物質還元細菌を環境浄化に活用する際の基本モデルを提案する。

備考

予算コードがないため業務係で処理

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動(水土壌圏環境研究領域)

課題代表者

山村 茂樹

  • 地域環境保全領域
    土壌環境研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(工学)
  • 生物工学,土木工学
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