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大気環境に関する次世代実況監視及び排出量推定システムの開発(平成 21年度)
Development of a system for monitoring atmopheric environment and estimating emissions

予算区分
BA 環境-地球推進 B-093
研究課題コード
0911BA001
開始/終了年度
2009~2011年
キーワード(日本語)
データ同化,アンサンブルカルマンフィルター,二酸化炭素,オゾン,エアロゾル
キーワード(英語)
data assimilation, Ensemble Kalman Filter, carbon dioxide, ozone, aerosol

研究概要

本研究では、最先端のデータ同化手法であるEnKFと高性能の化学輸送モデルを用いて、大気微量成分のための4次元データ同化システムを開発する。また、炭酸ガス、オゾン、エアロゾルのそれぞれについて、衛星観測データの利用環境の整備、EnKFの最適化、化学輸送モデルの精度向上を図り、4次元データ同化システムの性能向上を図る。従来手法のナッジングによるデータ同化結果と比較し、性能を評価する。特に、EnKFの大気微量成分解析の応用例は欧米でもまだ少ないので日本独自の研究として発展させる。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

サブテーマ4:データ同化情報を活用したモデルの改良
[秋吉 英治(独立行政法人 国立環境研究所)]
本サブテーマでは、オゾンや関連する短寿命種のデータ同化により得られた統計情報を蓄積・分析することで、対流圏および成層圏の各領域において特徴的に生じている化学輸送モデルのエラーを同定し、モデル改良に向けた考察を行うことを目的とする。それぞれの研究機関(環境研究所、気象研究所、および海洋研究開発機構)で開発された予報モデルを用いてデータ同化を行い、同化情報を比較・分析することで、モデルエラーの発生要因を探る。さらに、データ同化時に行うバイアス補正が適切に行えるように、モデルバイアスの定量化を図りその成因についても分析を行う。モデルの改良が果たせた場合には、直ちにデータ同化システムに反映し、データ同化システムの高精度化に貢献する。

今年度の研究概要

オゾン濃度について成層圏上中部とその極夜域、下部成層圏低緯度および中緯度、下部成層圏高緯度冬季(不均一反応が介在する期間)、それ以外の季節の下部成層圏高緯度において、どの化学過程、輸送過程が支配的であるかをモデルのアウトプットを解析して明らかにする。その上で、成層圏オゾンの同化によって得られたデータ同化による修正量や背景誤差行列などの同化情報を蓄積し、各季節・領域に特徴的なオゾン濃度バイアスの定量化を行う。特に、南半球成層圏極渦内の晩冬・早春期における化学的オゾン破壊量について、各モデルで生じるエラーの定量化を行う。

備考

研究課題代表者 岩崎俊樹(東北大学大学院・理学研究科・教授) 

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

秋吉 英治

  • 地球システム領域
    気候モデリング・解析研究室
  • シニア研究員
  • 博士 (理学)
  • 物理学,地学,コンピュータ科学
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