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分かりやすさを重視したマスメディア利用型コミュニケーションに関する実証的研究(平成 22年度)
A research on the environmental communication methods using mass media

予算区分
BA 環境-地球推進 S-5-1(12)
研究課題コード
0712BA339
開始/終了年度
2007~2012年
キーワード(日本語)
気候変動,科学リテラシー
キーワード(英語)
CLIMATE CHANGE, SCIENTIFICLITERACY

研究概要

温暖化の現状や因果関係、不確実性などを正しく認識できるようにするために、気候未来像の映像とレクチャーを合わせたセミナー形式のコミュニケーション手法の開発を行い、また、日本の地域ごとの気候未来像を用いて、インターネットなどを活用した、幅広い地域で実施可能なコミュニケーション手法の開発と評価を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

本サブテーマでは、この研究課題全体で描出されたシナリオが、一般市民にどのように受け取られるのか、また、受け取り方を改善するためにはどうしたらいいのかについての実証的な研究を行う。既に、国連環境計画を中心として、「持続可能な消費」に係わる様々なコミュニケーション・ガイドブック等が英語・フランス語等で出版されている。その内容は、気候変動のリスク・コミュニケーションにも応用できるアイデアを多く含んでおり、また、気候変動への対策として一般市民の対応行動は、多くは持続可能な消費と共通するため、この既に出版されているガイドブックおよび研究参画者の日本における知見を含めてマーケティング・リサーチの手法を応用することは、気候変動をめぐるリスク・コミュニケーションに効果的であると考えられる。
 テーマ1−1において、「気候変動シナリオへの不確実性表現・影響表現の導入による気候未来像の描出に関する研究」として、各テーマのとりまとめと気候未来像の描出を行うこととしており、研究成果を「政策決定者や一般社会へ伝達する研究活動も含まれ得る」としている。本サブテーマでは、1−1において描出された気候未来像が実際に一般市民にどのように伝わるのか、どのような伝え方の工夫をするとどれだけ一般市民のリスクに対する認識や行動意欲が高まるのかについて、実証的な研究を行う。具体的には、テーマ1−1および他のテーマで、日本の地域ごとの気候予測を予定しているので、それぞれの地域において、ビジュアルな形で気候未来像が描出されるはずである。それらを、「研究者(課題参加者)による出前講義の効果調査」「ビデオ映像(DVD)もしくはテレビ放映による視聴者調査」の形で実際にこれらの映像を用いたレクチャーを行い、レクチャーへの参加者への効果を把握することによって、リスク・コミュニケーションの効果の把握を行う。回を重ねるごとに、その方法を改善していくことによって、効果的なレクチャーや映像表現の方法について吟味を行う。また調査対象主体も小・中・高・大学・一般市民講座や、各種職員(自治体職員、教員、一般民間会社等)の研修など、主体ごとに対象者を絞って実施したい。
 ただし、初年度および2年度については、他のテーマからのインプットは難しいと考えられるので、現在既に入手可能な気候未来像を用いて、調査を実施し、新たな気候未来像が描出された際の調査のプレ調査とする。現在既に入手可能な気候未来像としては、NHK等のテレビ番組へ提供した映像等が考えられる。
 また効果測定については、定量的な方法と定性的な方法を併用する。定性的な方法であるグループインタビューを実施して、レクチャーへの参加者からの「生の声」を拾い上げ、さらに、それを用いて質問紙を作成し、定量調査とする。この調査票の作成の際に、先に挙げたマーケティング・リサーチにおける様々な理論・知見を応用した調査設計を行う。出前講義には、関東だけではなく、できるだけ幅広い地域の自治体(例えば、北海道、東北、から一つ、関東、北陸、中部、から一つ、関西、中国・四国からひとつ、九州、沖縄から一つ程度)の地域ごとに協力自治体に依頼して実施したい。

今年度の研究概要

年に6回の世論の変化を調査する。マスメディアの影響についても調査分析を行う。

備考

課題代表者 神奈川大学 松本安生

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

青柳 みどり

  • 社会システム領域
    脱炭素対策評価研究室
  • シニア研究員
  • 博士 (農学)
  • 社会学,農学
portrait

担当者

  • 米澤 健一