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アジア途上地域におけるPOPs候補物質の汚染実態解明と生態影響評価(平成 22年度)
Evaluation of pollution and effects on wild animals of POPs candidates in the Asian developing region

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0812CD001
開始/終了年度
2008~2012年
キーワード(日本語)
途上国,POPs候補物質,環境汚染,生態影響評価
キーワード(英語)
developing countries, POPs candidates, environmetntal pollution, Ecological risk evaluation

研究概要

国際社会において大きな関心を集めているPOPs候補物質,およびその発生源としてまた不適切管理地域として懸念されているアジアの途上地域を対象に,環境・生態系汚染の現状と経年変化およびバイオアッセイ/マイクロアレイ等による影響評価の基礎データを集積・解析し,環境改善や対策技術構築のための科学的根拠を提示することにある。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

本研究では,6つのサブテーマ,すなわち1) 分析法の開発,2) 広域汚染の実態解明,3) 廃棄物投棄場等汚染源の解析,4) 生物蓄積の特徴,5) バイオアッセイ/マイクロアレイによる影響評価,6) 汚染の過去復元と将来予測を実施する。各サブテーマは毎年度並行してすすめるが,初年度は分析法の整備,海洋汚染の実態解明,ベトナムの廃棄物投棄場調査,海棲動物の生物濃縮特性,土壌・堆積物のバイオアッセイおよび堆積物コア試料を用いた汚染の復元等に関する研究を試みる。二年次以降はミックスハロゲンダイオキシン等超微量強毒性物質の分析法開発に加え,陸域および外洋汚染のモニタリングを含む汚染実態の解明,インド・フィリピン・インドネシアの廃棄物投棄場調査,陸上生物の濃縮特性,マイクロアレイによる影響評価,生物試料を活用した汚染の復元と将来予測等の研究課題を遂行する。

今年度の研究概要

核内受容体遺伝子を利用したアッセイ系を適用し,新規POPs(有機臭素・フッ素化合物等)との反応をモニターする系を構築するとともに野生生物を対象としたこれら化学物質の毒性リスクを評価する。また,アンドロゲン・エストロゲン・Ah受容体結合/レポーター遺伝子アッセイなど内分泌撹乱作用検出のin vitroバイオアッセイバッテリーを野生高等動物へ適用し,脂肪組織等に蓄積している化学物質の潜在的なハザード・リスクを解析する。さらに,新規に構築したゲノミクスデータの解析法を化学物質の影響評価法として最適化し,POPs候補物質の毒性ポテンシャルおよび作用機序を明らかにする。

備考

研究代表者:田辺信介(愛媛大学)
研究分担者:岩田久人(愛媛大学)、高橋 真(愛媛大学)、仲山 慶(愛媛大学)、高菅卓三(愛媛大学)

課題代表者

滝上 英孝

担当者