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地域再生のための環境修復・循環技術と生活系液状廃棄物の適正処理技術システムの構築(平成 25年度)
Establishment of appropriate countermeasures for regional environmental restoration and domestic liquid-waste treatment

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1115AQ041
開始/終了年度
2011~2015年
キーワード(日本語)
地域環境再生,生態工学技術,適正処理,省エネ技術,温室効果ガス,ライフスタイル,流域管理,生活排水
キーワード(英語)
Regional environment restoration, Eco-technology, Appropriate treatment, Energy-saving technology, Greenhouse gases, Life style, Wastershed management, Domestic wastewater

研究概要

生活系・産業系等に由来する廃棄物等の不適切な処理・処分に起因する水環境等へのダメージに対し、地域特性に適した環境再生のための修復技術システムや環境負荷を低減させる循環技術の開発と評価を行うとともに、流域適正管理マニュアルや循環技術の地域設計指針に寄与する開発評価研究を行う。また、同時に家庭における生ごみディスポーザ、節水機器、コジェネ等の導入によるライフスタイル変化、少子高齢化社会における生活系液状廃棄物の質・量変化を対象に適正処理と低炭素化システムの構築を図る。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

サブテーマ1.生活系をはじめとする液状廃棄物の適正処理システムと温室効果ガス削減技術の開発
様々な液状廃棄物処理システムについて温室効果ガス排出量の精緻化、パラメータ抽出・メカニズム解明、削減技術開発を実施する(1〜2年目)。また、ディスポーザや節水機器の導入等のライフスタイル変化が排水・廃棄物の質・量に及ぼす影響解析を進め、熱・エネルギー収支の変化を液状廃棄物の質・量の変化と併せて解析し、これに対応・適合した排水・廃棄物処理技術システムを開発する(2〜4年目)。4〜5年目においては、生活系液状廃棄物の適正処理の最適化因子を踏まえた技術統合・システム化を図り、ライフサイクル評価による技術導入効果の検証、統合技術システムのモデル実証化を図る。

サブテーマ2.地域再生のための環境修復・循環技術システムの構築
生態工学技法である湖沼等の閉鎖性水域の環境修復技術として、沈水・水耕・抽水系の水生植物等を活用した浄化技術の水質保全再生に対する役割について解析し、水質浄化効果の解明を図る(1〜2年目)とともに、水生植物緩衝帯の役割と水質浄化の影響要因の解明を行う(3〜4年目)。また、環境修復技術システムから派生する汚泥、植物残渣等を対象とし、産業利用を重視した環境修復・循環技術統合型システムを開発する。特に、水熱反応処理プロセスにおいて反応制御パラメータとしての金属挙動に着目した反応速度論的なアプローチを実施する(2〜3年目)。4〜5年目では、地域特性に合った環境修復・循環技術システムの設計指針を構築する。

今年度の研究概要

サブテーマ1では、温室効果ガス排出量の少ない処理技術・維持管理技術の基盤を検討するとともに、ライフスタイル変化に伴う生活排水の質・量変化について詳細な調査および対策の検討を進め、適正処理と低炭素化システムを検討する。また、災害時の衛生環境の確保も含め、生活をとりまく水・熱・廃棄物について、総合的に評価・解析を進めていく。

サブテーマ2では、閉鎖性水域の環境修復技術として、緩衝帯水生植物(フロート水耕植物・沈水植物)ハイブリッド浄化技法導入および鋳鉄廃砂等未利用廃材の活用による低コスト型環境修復・循環技術の開発を実施する。また、鋳鉄廃砂由来の環境修復材の藻類増殖抑制等に及ぼす影響を明らかにし、その環境再生に対する役割や効果を把握する。水環境修復技法から派生する汚泥や植物残渣を対象としたメタン発酵技術におけるクリーンエネルギー発生ポテンシャルの検討を行う。 

外部との連携

共同研究機関:(公財)日本環境整備教育センター、(社)浄化槽システム協会、(一財)日本建築センター、(一財)茨城県薬剤師会検査センター、東北大学、筑波大学、福島大学、(株)日本総研、(株)タクマ、フジクリーン工業(株)、共和化工(株)、千葉県立博物館、NPO法人環境生態工学研究所

備考

当課題は循環型社会研究プログラムPJ2「アジア地域に適した都市廃棄物の適正管理技術システムの構築」にも関連

課題代表者

徐 開欽

担当者