ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

パン・アジアにおける大気化学研究の国際ワーキンググループ形成(平成 26年度)
International working group in Pan-Asia for global atmospheric chemistry research

予算区分
AI 研究調整費
研究課題コード
1414AI001
開始/終了年度
2014~2014年
キーワード(日本語)
大気化学,アジア,モンスーン
キーワード(英語)
atmospheric chemistry, Asia, monsoon

研究概要

大気化学は、主に大気中における化学的現象や変動要因の解明に取り組む学問であり、国際的にIGBPのコアプロジェクトとしてIGAC(International Global Atmospheric Chemistry: 国際地球大気化学計画)の名の下に、世界各国で約3000人の科学者が大気環境変動に関する研究を行っている。1990年の発足後、徐々に国際化が進み、今では日本、韓国、中国、台湾といった北東アジアの研究者がSSC(Scientific Steering Committee, 科学推進委員会と言い、いわゆる執行部)に入り活躍している。
 IGACは対流圏を中心として広域大気汚染から炭素循環まで幅広い分野をカバーするグローバルな大気化学の研究プロジェクトであるが、リージョナルスタディによるプロセス解明の研究が盛んに行われていることが特徴である。そういった場合、国際サイエンスチームとそのリージョンの研究者が協力して観測キャンペーンを行うことが常であるが、対象地域で大気化学研究が盛んでなかったり、研究者が育っていない地域では、その実施が困難であった。
 アジア地域ではこの10年間、中国を対象に多くの観測研究がなされてきたが、次のフロンティアとして東南アジアからインドにわたるアジアモンスーン地域が注目されている。そこで本提案では、大気化学研究がこれまで盛んでなかったものの、その重要性がますます増しているアジアモンスーン地域に焦点を当て、東南アジア諸国を中心に北東アジアやインドとも連携する形での大気化学研究者のネットワーキングを行い、パン・アジアワーキンググループを作ることを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:

全体計画

本活動では、東南アジアや南アジア諸国に、数としてはまだ少ない(一国あたり数人程度)ものの、欧米や日本でPhDを取得して帰国後、大学教授や国立研究所の研究員としてポストを得た若手研究者が活躍し始めている現状を踏まえ、単独では国内学会や国内組織を持てない国々に特に焦点を当て、日本を中心とした北東アジアからのIGACのSSCメンバーの支援のもと、当該地域においてまとまりのある大気化学コミュニティを作る。これをコアにして、日本を中心とした北東アジアやインドの大気化学コミュニティとも連携をとり、パン・アジアワーキンググループを形成する。

今年度の研究概要

タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ネパール、ブータン、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、台湾、中国、インドから大気化学の研究者を招聘して、本活動を立ち上げるための第一回ワークショップを開催する。

外部との連携

IGAC (International Global Atmospheric Chemistry: 国際地球大気化学計画) プロジェクト

課題代表者

谷本 浩志

  • 地球システム領域
  • 副領域長
  • 博士(理学)
  • 化学,物理学,地学
portrait

担当者