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気候変化が世界食料消費に及ぼす影響の将来予測の不確実性評価(平成 26年度)
Uncertainty quantification for the future projection of climate change impact on world food consumption

予算区分
AT H25公募型
研究課題コード
1414AT003
開始/終了年度
2014~2014年
キーワード(日本語)
気候変動,食料消費,将来予測,不確実性
キーワード(英語)
climate change, food consumption, future projection, uncertainty

研究概要

将来の食料消費・飢餓リスク人口は、社会経済の変化・気候の変化・作物生産性の変化という3つの要因に影響を受ける。既存研究によると、単一の作物モデルを用いた場合には、将来の食料消費予測の不確実性は、気候条件よりも社会経済条件に依存する、という結論が得られている。しかし、複数の作物モデルの結果を考慮した場合に、同じ結論が得られるかどうかは検証されていない。本研究は、複数の作物モデルによる予測結果を用いることで、その不確実性を考慮し、社会経済の変化・気候の変化・作物生産性の変化のうち、いずれの要因が将来の食料消費予測の不確実性に影響を与えるのか明らかにする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

将来の食料消費・飢餓リスク人口を、主要な3つの不確実要素である 社会経済条件・気候条件・気候条件に対する作物生産性の変化を考慮して明らかにする。上述の3つの要素についての複数のシナリオを準備し、世界経済モデル(AIM/CGE)にそれらを与えシナリオ間比較を行うことにより、世界食料消費・飢餓リスク人口予測の不確実性評価を行う。

今年度の研究概要

研究代表者(横畠)が、複数の気候モデル・作物モデルにより推計された、将来の気候・作物生産性のグリッドデータを収集し、世界経済モデル(AIM/CGE)で取り扱う世界17地域に集約する。このデータを研究分担者(長谷川・藤森)が利用し、世界経済モデルAIM/CGEによる計算を行い、世界の食料消費・栄養不足人口・マクロ経済に対して与える影響を推計する。研究参画者全員で、得られた結果の解釈を行い、将来の気候変化による世界食料消費予測の不確実性評価を行う。
本研究により、社会経済条件・気候条件・気候条件に対する作物生産性の変化の不確実性が、将来の食料消費・栄養不足人口予測に及ぼす影響を比較評価できることになる。既存研究の知見とは異なり、気候条件および作物生産性変化の不確実性が、社会経済条件に匹敵する、もしくはそれよりも大きいといった結果が得られた場合、気候変動の農業部門に対する影響の見方が根本的に変わることになる。

課題代表者

横畠 徳太

  • 地球システム領域
    地球システムリスク解析研究室
  • 主幹研究員
  • 理学博士
  • 地学
portrait

担当者

  • 長谷川 知子
  • 藤森 真一郎