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次世代型アクティブセンサ搭載衛星の複合解析による雲微物理特性・鉛直流研究(平成 30年度)
Research on cloud microphysics and vertical flow by synergy analysis of satellite measurements with next-generation active remote sensors

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1721CD001
開始/終了年度
2017~2021年
キーワード(日本語)
ライダー,雲,エアロゾル,風,衛星
キーワード(英語)
lidar, cloud, aerosol, wind, satellite

研究概要

地上において、多重散乱ドップラーライダ、多波長高スペクトル分解ライダ、高感度型ドップラー雲レーダ、及び波長355nmでの多重散乱ライダーを構築し、それらを複合的に利用する解析アルゴリズムで構成される次世代型アクティブセンサ解析システムを構築する。このシステムを用いて、高時間分解能の鉛直流、雲質量フラックスの抽出と衛星信号シミュレーションを行い、衛星解析アルゴリズムを確立する。衛星搭載ドップラー雲レーダ、高スペクトル分解ライダ及びドップラーライダの全球解析で得られた高精度の雲微物理特性と、現在までに得られたことのない雲質量フラックス、雲内部の鉛直流と近傍の風速の鉛直分布を統合データベース化し、大気大循環モデルや雲解像モデルにおける、雲物理と対流の再現性の向上を目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

EarthCARE衛星とADM-Aeolus衛星の観測条件を模擬する多重散乱ドップラーライダ、多波長高スペクトル分解ライダ、及び波長355nmでの多重散乱ライダーを開発し、これにドップラー雲レーダを組み合わせることで最先端衛星アクティブセンサ複合解析システムを構築し、雲とエアロゾルの微物理特性と雲内鉛直流を解析する。このシステムを用いて開発されたアルゴリズムをEarthCARE衛星とADM-Aeolus衛星に適用して、水平数km(対流スケール)の雲粒子の微物理特性と雲内の鉛直流と、水平50kmスケールの風速の鉛直分布の全球解析を行う。雲対流パラメタリゼーションと雲・降水粒子落下速度のパラメタリゼーションの検証と改良を行い雲の気候変動研究に貢献する。

今年度の研究概要

昨年度に情報通信研究機構(小金井)に設置した波長355nm多重散乱ライダーシステムによる昼夜連続測定を継続して行い、データの蓄積に努める。また、昨年度考案した多波長高スペクトル分解ライダーのシステム設計案に沿って、キーパーツの開発を進め、装置の完成を目指す。

外部との連携

本研究は、九州大学及び情報通信研究機構と共同して実施される。

関連する研究課題

課題代表者

杉本 伸夫

担当者