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リスク評価科学事業連携オフィス(令和 2年度)
Risk Assessment Science Collaboration Office

研究課題コード
1620AU003
開始/終了年度
2016~2020年
キーワード(日本語)
環境リスク,化学物質,リスク評価,生態毒性試験
キーワード(英語)
environmental risk, chemicals, risk assessment, ecotoxicity testing

研究概要

安全・安心な社会実現を目指し、国内をリードしてレギュラトリーサイエンスの推進に貢献することを目的とする。環境リスクに関する研究開発および研究事業を他の研究部門や関係機関と連携して行う拠点として、リスク評価科学事業連携オフィスに生態毒性標準拠点および環境リスク評価事業拠点の2拠点を整備する。具体的には、行政施策に資する生態毒性研究、国際的な連携の下での試験法開発、試験実施の支援や基盤整備等を進めるとともに、関係機関と連携して科学的なリスク評価の実施、データベース構築、知見・手法の提供などを行い、最新の研究開発の成果を新たな行政施策形成の基礎として活用するための研究事業を実施する。これらの活動により、OECD試験法の整備などの国際的貢献を果たし、化学物質の審査や基準設定など化学物質対策を中心とする行政施策を推進する。これらの成果を含めた環境リスク関連情報のWeb上唯一の情報源として、データベースを維持し公開を継続する。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

生態毒性標準拠点:近年急増している化学物質の生態影響評価手法の更新および、内分泌かく乱化学物質、PPCPs、ナノマテリアル等のエマージェント・ケミカルについて国際的な枠組みを踏まえた上での新たな評価手法の開発の推進を行う。さらに、WET(Whole Effluent Toxicity)等の新たな排水管理手法の導入検討や、複合影響の考え方の構築を行う。環境系試験機関のリードラボとして、生態影響試験に関するレファレンスラボラトリー機能を付与し、生態毒性試験に関する標準化された手法と試験生物のバイオリソースの確保を行う。
環境リスク評価事業拠点:環境省のリスク評価関連の調査検討業務を受託し、科学的なリスク評価を継続して実施するとともに、基準・指針値等の策定やリスク評価手法等の提供及び評価書やリスク評価ガイドラインの作成により、環境行政を支援する。(受託予定業務:・化審法リスク評価高度化検討調査業務 ・生態毒性に係るQSAR手法に関する調査検討業務 ・化学物質環境リスク初期評価等実施業務 ・水生生物への影響が懸念される有害物質情報収集等調査業務 ・水産動植物登録保留基準設定に資する毒性情報等の調査業務 ・有害大気汚染物質の健康リスク評価手法等に関する検討等委託業務)
また、環境測定調査及びリスク評価の結果や化学物質等の製造輸入量、農薬出荷量、分析等に関する新規情報の追加により、化学物質データベース(Webkis-Plus)、環境測定法データベース(EnvMethod)を随時更新し、正確な情報を継続的に公開する。

今年度の研究概要

生態毒性標準拠点:国内外の関連機関と連携・協力しながら、生態毒性試験法の開発、普及・啓発を進め、技術的な基盤の向上および環境リスク評価に用いられるデータの信頼性および質の向上を図り、国の政策に科学的側面から貢献する。
環境リスク評価事業拠点:環境省が実施する化学物質のリスク評価業務の根幹部分を請負・委託業務で実施することにより、継続的なリスク評価の実施と法律(化審法、農薬取締法、環境基本法、大気汚染防止法等)の円滑な運用に貢献する。データベースの統合的な整備と環境リスク関連情報のWeb公開による一般への提供を通じて、環境保全や安全・安心社会の実現に貢献する。

課題代表者

鈴木 規之

  • 企画部
  • フェロー
  • 博士(工学)
  • 工学,化学,土木工学
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