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物質フローの転換と調和する化学物質・環境汚染物管理手法の開発(令和 3年度)
Chemical management for material flows transition

研究課題コード
2125AA104
開始/終了年度
2021~2025年
キーワード(日本語)
物質フロー,環境排出,物質挙動,阻害要因,化学物質,環境汚染物
キーワード(英語)
substance flow,emission,behavior of substance,constraint,chemical substance,environmental pollutant

研究概要

新たな物質フローへの転換と両立する化学物質・環境汚染物管理の実現を支援するため、物質利用・循環においてその阻害となりうる化学物質・環境汚染物の存在や環境排出とその要因の同定、除去に向けた方策提示のための枠組みと分析手法、分析事例を提示することを目的とする。具体的には、化学物質・環境汚染物の存在や環境排出が新たな物質利用・循環の阻害となりうる箇所及び要因の同定と除去に向けた方策提示のための枠組みと分析手法の提案、プラスチック、耐久消費財等の金属含有製品、土石系副産物の循環利用における重金属、POPs(BFRs、PFAS等)等の化学物質、環境汚染物としての海洋プラ・マイクロプラを対象とした事例分析を行う。個別事例において新たな物質利用・循環の阻害要因の同定と除去に向けた方策を提示するとともに、事例分析を通じて提案する枠組みと分析手法の有効性を検証する。これらを通じて、新たな物質循環の実現と両立する化学物質・環境汚染物管理のあり方を提示するための科学的検討体系の確立により、統合的な物質循環・化学物質管理政策へ貢献する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

3年目までに、制度や社会システムの変化をふまえたプラスチック、金属含有製品、土石系副産物の物質循環シナリオの作成、それをふまえた廃棄循環過程における化学物質や海洋プラ・マイクロプラの物質挙動解明、化学物質や海洋プラ・マイクロプラの人工圏内挙動分析モデルの開発を行う。5年目までに、物質循環シナリオと物質挙動をふまえた物質フローや排出インベントリを分析モデルに組み込んだシステム解析を行い、化学物質や海洋プラ・マイクロプラが将来の物質循環シナリオ実現の阻害となる箇所を明らかにする。そして、それらが阻害となっている要因を法規制やリスク管理レベル等の変更等によるフローや環境排出の変化を分析し、物質フローの転換と両立する化学物質・環境汚染物管理方策のシナリオを策定する。

今年度の研究概要

物質循環に伴う化学物質・環境汚染物の人工圏内挙動分析モデル開発と物質循環シナリオ策定に向け、プラスチック・土石系副産物を対象とした物質フローデータの整備と物質循環の潜在的な阻害要因のレビューを行う。物質循環に伴う化学物質・環境汚染物の挙動パラメータの取得に向けて、プラスチックや表面加工製品を対象とした難燃剤やPFASの含有実態と資源化プロセス等における挙動調査、プラスチックの資源化プロセスからの微小粒子排出実態調査と環境中微小粒子化の試験系開発・評価、各種副産物等の環境安全品質データ蓄積を行う。

外部との連携

愛媛大学、東京大学、山形大学、横浜国立大学、産業技術総合研究所、地方環境研究機関、ハノイ科学大学

課題代表者

小口 正弘

  • 資源循環領域
    資源循環社会システム研究室
  • 主幹研究員
  • 博士 (工学)
  • 工学,システム工学,化学
portrait

担当者