ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

自然共生社会の構築を目指した時空間的社会生態学アプローチの理論的開発と実証(令和 4年度)
Development of a spatiotemporal socio-ecological approach towards a society in harmony with nature

予算区分
若手研究
研究課題コード
1922CD008
開始/終了年度
2019~2022年
キーワード(日本語)
適応,行動変容,価値観,自己決定論
キーワード(英語)
adaptation,behavior change,values,self-determination theory

研究概要

自然と人間社会のバランスが取れた、「自然共生社会」を構築していくには、自然と社会、そして人の心理や行動の関係性に関する理解を深め、必要とされる自然環境・社会環境・人間のあり方を提示していく必要がある。人間と自然・社会環境との関係を総合的に捉える「社会生態学アプローチ」がこの鍵を備えているが、これまでの関連研究は学術分野ごとに隔絶されてきた。本研究では、自然・社会環境と人間の心理や行動の相互関係に関する研究蓄積を整理し、拡張していくことを目的とする。
具体的には、自然環境や社会環境を人間が物的・心理的福利を確保するための適応対象とし、それらがどのように人間の心理や行動に影響するか、また、影響を受けた心理や行動がどのように両環境に対してフィードバックを与えるか、という相互依存関係のメカニズムに注目する。また、人間や社会環境から自然におよぶ影響が、人間の行動に起因しており、さらにそれが自然環境から得られる便益に基づく心理プロセスや行動傾向に規定されている、という仮定を検証する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

フィールド調査をとおした国際比較分析を計画していたが、新型コロナウィルスの感染拡大のタイミングと重なったこともあり、文献レビューやアンケート調査による研究を遂行している。

今年度の研究概要

自然や自然の恵み、生活の質に関する価値概念と自然・社会環境に関する文献レビューの成果発表に向けた分析と執筆を行う。また、個人レベルの意識と行動の関係性に関するデータ分析を継続する。

外部との連携

IPBES(生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム; Intergovernmental Panel for Biodiversity and Ecosystem Services)、IGES、環境省、東京大学、早稲田大学、山形市、Benguet State University (フィリピン)、Manila Observatory(フィリピン)等

課題代表者

吉田 有紀

  • 気候変動適応センター
    アジア太平洋気候変動適応研究室
  • 研究員
  • 博士(サステイナビリティ学)
  • 心理学,社会学,経済学
portrait