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実環境および脆弱性を考慮した健康影響の有害性評価に関する研究(令和 5年度)
Research project on the health hazard assessment considering the real-life environment and vulnerability

研究課題コード
2125AA111
開始/終了年度
2021~2025年
キーワード(日本語)
化学物質,健康有害性評価,予測法,脆弱性,生涯・将来世代
キーワード(英語)
chemicals,health hazard assessment,prediction methods,vulnerabilities,lifetime / future generation

研究概要

化学物質の健康影響は、曝露量や感受性の違いにより異なるが、実社会における影響把握には未だ知見が不十分であり、未解明な点が多く残されている。本研究では、化学物質をはじめとする環境要因に起因する生涯・将来世代の健康影響について、定量的評価が容易ではない疾患等をエンドポイントとし、実環境での曝露や脆弱性を考慮した健康有害性評価を実施する。これにより、化学物質曝露と疾患等への影響との関係を明らかにするとともに、メカニズムに基づく影響指標を同定し、新たな評価・予測法を提案する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

本研究では、高齢者も含めた生涯・将来世代を対象に、化学物質をはじめとする環境因子の実環境での曝露(曝露用量・経路、複合影響等)や脆弱性(基礎疾患や年齢等)を考慮した健康有害性評価を行う。具体的には、定量的評価が容易ではない疾患(免疫疾患、精神・神経疾患等)や将来世代への影響をエンドポイントとし、動物モデル等を用いて、3年目までに、実環境および脆弱性を考慮した健康有害性評価の手法を確立する。また、メカニズムを解析し、健康有害性を反映する分子指標等、影響指標の探索を行う。加えて、エコチル調査を含む疫学研究の知見に対応した実験的検証を開始する。5年目までには、確立した評価法を用いて、化学物質の生涯・将来世代に与える健康有害性および健康有害性を予測しうる影響指標に関する新たな知見を見出し、化学物質曝露と疾患等への影響との関係を示すとともに、新たな評価・予測法を提案する。これにより、包括健康リスク指標の開発や疫学研究への活用に貢献する。

今年度の研究概要

免疫・アレルギー疾患や脳神経系疾患、加齢関連疾患、将来世代影響等をエンドポイントとした昨年度までの成果に基づき、実環境での曝露や脆弱性を考慮した化学物質の健康有害性評価手法を確立する。また、メカニズム解析を進め、健康有害性を反映する分子指標等、影響指標を探索する。ヒトを対象とした研究も進める。さらに、引き続きPJ5とともに包括健康リスク指標に関する検討を進める。

外部との連携

宇都宮大学、国立成育医療研究センター研究所、浜松医科大学、理化学研究所、早稲田大学、University of Medicine I, Yangon, Myanmar、Universiti Sultan Zainal Abidin, Kuala Terengganu, Malaysia

課題代表者

小池 英子

  • 環境リスク・健康領域
  • 副領域長
  • 博士(医学)
  • 医学,生物学
portrait

担当者