- 研究課題コード
- 2222AW001
- 開始/終了年度
- 2022~2023年
- キーワード(日本語)
- 塩素化パラフィン,非意図的生成POPs
- キーワード(英語)
- chlorinated paraffin,unintentional POPs
研究概要
塩素化パラフィン(CP)は、プラスチックやゴムなどの可塑剤として幅広く使用されており、炭素鎖長に伴い、短鎖(SCCP)、中鎖(MCCP)、長鎖(LCCP)に分類される。そのうち、SCCPは2017年に残留性有機汚染物質(POPs)に関するストックホルム条約の廃絶対象物質に追加されており、MCCPもPOPs候補物質として国際的に議論中である。すべての工業用CP製剤はSCCP の発生源となる可能性があることに加え、CP製剤を製造する過程でダイオキシン類やPCBなどのPOPsが非意図的に生成される事例も報告されている。しかしながら、CP製剤中不純物の実態やその毒性評価に関する研究は極めて乏しい。そこで本研究では、国内外で流通しているCP製剤を入手し、同属体組成ならびに非意図的生成POPsの含有実態を明らかにする。
研究の性格
- 主たるもの:行政支援調査・研究
- 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備
全体計画
まず、国内外で入手した塩素化パラフィン製剤の同属体組成を分析し、各製剤に含まれるSCCPの寄与を明らかにする。生物検定法によりダイオキシン様活性を把握し、活性の高い製剤を対象にダイオキシン類やPCB、PCNのプロファイルを確認し、製剤中の非意図的POPs汚染の実態を把握する。
今年度の研究概要
塩素化パラフィン製剤に含まれる非意図的生成POPsの化学分析を継続するとともに、学会や学術誌にこれまでの成果を発表する。
外部との連携
株式会社島津テクノリサーチ
- 関連する研究課題
- 26413 : PJ2_物質フローの転換と調和する化学物質・環境汚染物管理手法の開発
- : 資源循環分野(イ政策対応研究)