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募集特定寄附金

全国の調査員を募集して行う生物季節モニタリング

生物季節現象の
大規模・長期観測

植物の開花日、鳥の初鳴き日、昆虫の出現日など、生物の季節性を、市民との連携により長期的に観測するプロジェクトです。成果は気候変動影響の理解にも役立ちます。

今年度の寄附総額
75,000
今年度の寄附件数
8
累計寄附金額
242,000

活動紹介

気象庁では、季節の遅れ進み、気候の違い・変化を的確に捉えることを目的とした生物季節観測を統一した観測方法により1953年に開始し、2020年現在で全国の気象台・測候所58地点で57種の動植物を対象に開花や初鳴き等を観測してきました。しかし、近年は気象台・測候所周辺の生物の生態環境が変化しており、標本木の確保や対象種を見つけることが困難となってきたことなどから、2021年より植物6種目9現象のみを残してその他の観測が廃止されることとなりました。しかしながらこの観測記録は、気候変動をはじめ様々な環境の変化が動植物に与える影響を評価できる貴重な基礎データであるとともに、マスメディアを通して季節感を市民に共有する重要な役割も担ってきました。そのため、国立環境研究所は気象庁及び環境省と連携して、日本全国に調査員を募集し、過去の観測データの継続を重視するとともに現代的な形で発展させる「生物季節モニタリング」を立ち上げました。

研究活動

春には桜が咲き、夏にはセミが鳴く。そんな季節ごとに見聞きする生物の活動は、その生き物にとって最適な時期に活動できるように、温度や日照時間、湿度などの気象条件の変化を生物が感知する仕組みによって生じます。すなわち、生物の季節的な反応は、気象条件から影響を受けていると言い変えられます。そのため、生物の種類によっては気候変動が進むことでその現象の発生時期が早くなったり遅くなったりすることが分かってきています。近年では、生物の季節現象を把握することは、気候変動を生物の反応レベルで検知する上で非常に重要なツールであるとみなされています。

日本では、気象庁が生物の季節現象を全国の地方気象台や測候所で観測してきました。1953年に始まったこの取り組みは、開始当時は、植物や昆虫、鳥を含む106種目を、102か所もの観測所で観測してきました。しかし、気象庁は2020年の観測をもって観測対象の種目を植物6種のみに大幅縮小することにしました。これは、気候変動や都市化が進んだことによってこれまで観測されてきた気象台近辺で対象の種目が見つからなくなってきたためと言われています。しかし気候変動が進む昨今、約70年間もの記録の蓄積があるこの観測は、気候変動が野生動物や農作物にどう影響するのかを予測することができる貴重な観測であるため、今まさに欠かすことのできません。そこで国立環境研究所では、気象庁、環境省と協力して、この取り組みを引き継ぎ、未来につなげる観測手法を確立すべく、2021年に本プロジェクトをスタートしました。

本プロジェクトは、全国各地で長期的にご観測頂ける市民の皆様と協力することで、長期観測モニタリングネットワークを構築し、長く広く市民に根差した生物季節モニタリングの体制構築を目指しています。

国立環境研究所では、生物季節の大規模・長期モニタリングシステムを確立するための試行的な調査を実施しています。試行調査では、NGOのネットワーク等を通じて募集した複数の調査員(詳細はこちらからご参照いただけます)が、自宅付近等で観測を行い、調査手法や情報共有手法の改善、マニュアルの作成を進めています。この試行調査では、これまでに気象庁が蓄積してきた観測記録から、66種目を対象としています(生物種目一覧)。これらの成果をもとに、3-5年後にはより大規模で体系的な調査に展開したいと考えています。

またこの試行調査と並行し、新たなモニタリング技術の開発にも取り組みたいと考えています。簡易な録音・画像取得技術や深層学習を使用した信頼性の高い同定技術などです。さらに、SNSを活用したクラウド的な多点データを活用したモニタリングも検討しています。これらの技術を組み合わせ、効果的・効率的な生物季節観測研究を進め、気候変動影響の把握や予測、適応策の検討などに役立てたいと考えています。

寄附金の使途

お寄せいただいた寄附金は、国立環境研究所が行う
下記の業務運営の推進に使用させていただきます。

●調査用品の購入(腕章や配布資料など)

●国環研スタッフ及び全国の調査員による現地調査の旅費

●調査員のためのマニュアル及びニュースレター等の作成費用

●自動観測装置を開発するための備品購入

寄附者特典について

全国の調査員を募集して行う生物季節モニタリングへの寄附金額によって、
下記のような特典をご用意させていただいております。

生物季節モニタリングの寄附者特典オリジナルエコバッグ

生物季節モニタリングの寄附者特典オリジナルエコバッグ

生物季節モニタリングの寄附者特典Tシャツ

生物季節モニタリングの寄附者特典Tシャツ(左:絵柄の拡大図)

写真素材の左から
ミルキーグレー:S、M、L
ナチュラル  :S、M、L、XL、XXL、キッズサイズ(110、130、150)
ダスティピンク:S、M
アシッドブルー:S、M、L

※Tシャツサイズ表 こちら

寄附金額が下記の場合

1,000円~4,999

  • ・お礼状

寄附金額が下記の場合

5,000円~9,999

  • ・お礼状
  • ・寄附者限定エコバッグ

寄附金額が下記の場合

10,000円~

    ・お礼状
    ・寄附者限定エコバッグ
    ・生物季節観測に関するグッズ(Tシャツ)
    ※寄附者情報の入力(F-REGI)のメッセージ欄にご希望のサイズとカラーをご入力ください

生物季節モニタリングのファンです。応援しています。

大学院で植物学を専攻している者です。
種生物学会でのポスター発表の中に、太陽光発電導入の影響について研究されているポスターがあったので拝見させていただいたのですが、太陽光発電導入に伴い植物種の絶滅リスクがどの程度あるのかということだけでなく、どのような場所に導入すれば絶滅リスクを抑えることができるか、という2つの側面から論じられていたことに非常に感銘を受けました。
お恥ずかしながら、私個人は「メガソーラー=生物を絶滅に追いやる兵器のごとき建造物」という極端な考えを抱いていたのですが、今回のポスター発表を見て、「絶滅危惧植物やその他在来種への影響を考慮して建築場所を選ぶのであれば、太陽光発電導入による絶滅リスクを抑えることは不可能ではない」と考えを改めるまでに至ることができました。
本寄付は、私自身に新たな知見を与えてくださったことへの感謝の念と、生物の保全に関わる御研究所での研究のさらなる発展を願うものでございます。
額としては些末でございますが、何卒よろしくお願い致します。

頑張ってください!

どの事業もとても大切な事業だと考えております。わずかながら支援させて頂ければと思います。
皆様のご活躍を応援しております。

季節ごとの動植物の便りを、天気予報で聞くのを毎年楽しみにしていました。
観測の一部が継続される計画を知り、微力ではありますが応援させていただきます。

いつもプロジェクトでお世話になっております。

生物季節観測の継続に向け、頑張ってください。

国立環境研究所のみなさまへ モニタリング調査員の上内です。クラファンに参加させていただきます。モニタリング調査は、あらゆる研究の基礎中の基礎です。気象庁に丸投げされて資金もない中、よくがんばっているなと感心すると同時に、日本政府や日本全体の基礎研究への関心の薄さ、広報不足が心配です。絶滅危惧種には反応するのですが。 JAXAへの資金や科博のクラファンの金額のことは気にせず、国環研のやり方で進めていくのが良いと思います。私も研究に参加したいくらいモニタリング調査が好きです。これからも協力していきます。いつかzoomで調査員が話せるといいなと思っています。 群馬県ではインフルエンザが流行し、学級閉鎖が続いています。急に寒くなりましたので、みなさまご自愛ください。

生物季節モニタリング調査員への、新規参加を希望します。