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再生製品に対する環境安全評価手法のシステム規格化に基づく安全品質レベルの合理的設定手法に関する研究(平成 18年度)
Studies on Methodology to Set Environmental Safety Quality Level based on Standardization of the Testing System for Secondarily Recycled Products

予算区分
BE 環境-廃棄物処理
研究課題コード
0507BE509
開始/終了年度
2005~2007年
キーワード(日本語)
再生製品,安全品質,試験方法,標準規格化,持続可能性
キーワード(英語)
SECONDARY PRODUCT, SAFETY QUALITY LEVEL, TESTING METHOD, STANDARDIZATION, SUSTAINABILITY

研究概要

再生製品の利用拡大が進まない大きな原因は安全性に対する不安感であり、安全性を科学合理性をもって説明できる評価手法が確立、体系化されていないことによる。また、社会が要求する安全品質レベルを設定するには、国際的にボーダレス化する循環フローの社会への様々な影響を勘案しなければならない。そこで、量的に多い建設資材系の再生製品を対象とした土壌・地下水への溶出リスクに焦点をあて、その性状や多様な利用形態による影響の違いを適切に評価でき、かつ長期的外部環境変化に伴う影響など、目的に応じた複数の試験方法を設計し、実試料を用いた実験的検討等を行って妥当性を検証し、一連の試験群を体系的なシステム規格として提案する。また、一連の試験群から得られるデータを用いた土壌・地下水への影響予測手法を確立し、科学的な不確実性と社会的影響を勘案した合理的な安全品質レベルの決定手法を構築する。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

量的に多い建設資材系の再生製品を対象とした土壌・地下水への溶出リスクに焦点をあて、その性状や多様な利用形態による影響の違いを適切に評価でき、かつ外部環境変化や長期経過に伴う影響など、目的に応じた複数の試験方法を設計し、実試料を用いた実験的検討等を行って妥当性を検証し、一連の試験群を体系的なシステム規格として提案する。具体例としては、粒状・成型状製品について、有害物質の拡散フラックスの評価(拡散試験)、外部環境としての降雨接触条件(液固比依存試験)やpH変化を考慮した評価(pH依存性試験)、想定環境により近い動的評価(カラム試験)などである。また、一連の試験群から得られるデータを用いた土壌・地下水への影響予測手法を確立し、科学的な不確実性と社会的影響を勘案した合理的な安全品質レベルの決定手法を構築する。

今年度の研究概要

前年度に引き続き、再生製品の特性評価試験のシステム規格化、シミュレーションモデルの構築、及びそれらを踏まえさらに社会的因子としての技術レベルと安全要求レベルに応じた安全品質レベル決定について研究を実施する。特性評価のための各種溶出試験方法では、それぞれの完成段階に応じて原案提示、試行、精度評価等を行い、特に粒状物についてはカラム試験の試行、アベイラビリティ試験の精度向上、成型体については連続バッチ試験の原型整備と試行を実施する。シミュレーションモデルについては溶出試験から得られる環境パラメータを入力情報とする理論的発生源モデルの完成度を高めるため、理論モデルによる溶出試験環境の再現を試みる。移動モデルでは経験的発生源モデルと組み合わせて溶出試験による有害物質データを直接入力情報とする手法を完成させるとともに、三次元モデルへ発展させる。安全品質レベルの決定手法に関しては、利用用途別の需給動向や技術レベルの変化に応じたシナリオ分析を実施する。

備考

共同研究:廃棄物学会学術研究委員会試験検査法部会

課題代表者

大迫 政浩

  • 資源循環領域
  • 領域長
  • 工学博士
  • 工学
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担当者