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アジアの生物多様性ホットスポットに分布する絶滅危惧種の生息域外保全の推進(平成 31年度)
Promoting ex-situ conservation activity for endangered species in the biodiversity hotspots of Asia

予算区分
AC 所内公募C
研究課題コード
1919AC001
開始/終了年度
2019~2019年
キーワード(日本語)
アジア,生物多様性ホットスポット,絶滅危惧種,生息域外保全
キーワード(英語)
Asia,biodiversity hotspot,endangered species,ex-situ conservation

研究概要

生息域外保全の一環で、アジアの生物多様性ホットスポット地域において、国立環境研究所が遺伝資源保存活動を推進する。それにより、当該地域において活動が低調な、絶滅危惧種の生息域外保全活動を活性化する。この活動を通して「愛知ターゲット20・戦略目標C・目標12*」および「持続可能な開発目標・目標15・ターゲット15.5**」の実現に貢献する。
*愛知ターゲット20・戦略目標C・目標12:2020年までに、既知の絶滅危惧種の絶滅及び減少が防止され、また、特に減少している種に対する保全状況の維持や改善が達成される。
**15.5 自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020 年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

アジアの生物多様性ホットスポット(具体的には、ネパール、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア)において、絶滅危惧種の遺伝資源(培養細胞、生殖細胞、DNA等)を長期に凍結保存する体制の構築を行う。具体的には以下の動物分類群を主な対象とする。サイ類、霊長類(特にオランウータン)、ネコ科動物(特にトラ)およびクマ類(特にマレーグマ)。体制構築の際には、国立環境研究所がアジアの関連研究機関や国内外の動物園(シンガポール動物園、よこはま動物園、横浜市繁殖センター等)等に対して技術的なサポートを実施する。また、国立環境研究所が情報共有ネットワークのハブとして、アジア地域で行われている遺伝資源保存に関する情報を集約する。加えて、同様の活動を実施しているサンディエゴ動物園やスミソニアン博物館との情報共有を行うため、国際シンポジウムを主催する。

今年度の研究概要

・絶滅危惧種の細胞保存に関する国際シンポジウムの開催(シンガポール動物園をホストに計画中)
・ネパール・チトワン国立公園でのインドサイ遺伝資源保存作業
・マレーシア・サラワク州における遺伝資源保存作業
・アジア工科大学と連携した遺伝資源保存に関する打ち合わせ
・ボゴール農科大学と連携した遺伝資源保存に関する打ち合わせ

外部との連携

ネパール科学技術院、シンガポール動物園、サラワクフォレストリーコーポレーション、アジア工科大学

課題代表者

大沼 学

  • 生物多様性領域
    生態リスク評価・対策研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(獣医学)
  • 獣医学,生物学
portrait

担当者