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多重同位体標識窒素化合物(MILNC)による超高精度窒素循環解析(平成 31年度)
 

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1820CD013
開始/終了年度
2018~2021年
キーワード(日本語)
多重同位体標識,一酸化二窒素
キーワード(英語)
Multiple Isotope-Labeled Nitrogen Compounds,nitrous oxide

研究概要

窒素循環は生態系の重要な基礎基盤である。人間活動の増大により、この窒素循環は地球がこれまで経験したことがない過多状態に現在あり、重大な地球環境問題の1つとなっている。しかし環境中での窒素の挙動は極めて複雑で、いまだ理解は不十分である。その理由の一つとして、複数窒素化合物の挙動を追跡するのに有効な同位体トレーサーが15Nひとつしかないという制約が挙げられる。本研究では、申請者たちのこれまで培ってきた同位体技術を集約することで、15Nに加え18O、さらに17Oそして15N分子内同位体分布で標識した、多重同位体標識窒素化合物(Multiple Isotope-Labeled Nitrogen Compounds; MILNC)解析を実現し、複雑な窒素循環の定量的な解明を実現するものである。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

 本研究では、窒素循環系で比較的濃度が高く観測が容易な排水処理系、畑地土壌でのN2OとNOの生成消費速度をMILNC物質循環モデルによる解析により定量的に明らかにする。また、これらの速度には、基質物質の濃度・生成速度が影響するため、これらについても速度を定量する。つまり、窒素反応プロセスのすべてのフローについての速度を求めることを目標とする。
 この実現のため、15Nを用いた様々な生態系での窒素循環研究をともに行ってきた共同研究者が本研究に参画する。様々な交換反応を用いてMILNCを作成する計画A担当の作成班、すでに所有するGC/MSまたはN2Oレーザー分光計(以下レーザー)を駆使し、同一試料を異なる測定機器で測定し校正を行いつつ、作成されたMILNCを用いてその定量法を開発する計画B担当の測定班、N2OとNOの放出が大きい畑地土壌と排水実験系で実際にMILNCを用いた実験を行う計画C担当実験班、得られるMILNC濃度変化時系列データを解析する動的MILNC窒素循環シミュレーションを開発、実験版のデータの解析を行う計画C担当のシミュレーション班、の4班にて本研究は構成される。

今年度の研究概要

MILNC物質循環モデルの作成にとりかかる。

外部との連携

研究代表者は、京都大学生態学研究センターの木庭啓介教授。

課題代表者

仁科 一哉

  • 地球システム領域
    物質循環モデリング・解析研究室
  • 主任研究員
  • 博士(農学)
  • 林学,農学,コンピュータ科学
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