- 予算区分
- CD 文科-科研費
- 研究課題コード
- 2020CD001
- 開始/終了年度
- 2020~2022年
- キーワード(日本語)
- ごみ組成,焼却残渣,有効利用モデル
- キーワード(英語)
- Waste composition,Incineration residue,Utilization model
研究概要
ごみ減量化施策の浸透やライフスタイルの変化等に伴い、今後焼却施設に入るごみ組成の変化が予想される。ごみの80%が焼却されるわが国において、ごみ組成、ごみ質の変化は焼却施設の安定運転や焼却残渣の性状に影響を及ぼす。このため、その影響の事前予測や、セメント原料化、溶融スラグ化等の焼却残渣の有効利用方法の提言が重要である。
本研究では、実ごみ試料の燃焼実験と、長期にわたるごみ組成・運転実績データを活用した統計解析・モデルを組み合わせ、ごみ組成等の変化が焼却施設の運転、焼却残渣の性状に及ぼす影響を予測し、焼却残渣の有効利用の選択肢を提示することを目指す。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:行政支援調査・研究
全体計画
ごみ組成の変化は物理性状の変化に加え、ごみそのものの化学性状の変化も伴うことから、物理組成の大きい紙ごみに着目し、紙ごみの化学組成の経年変化を明らかにする。また、実ごみ試料を使用し、その組成を変化させた際の燃焼挙動を評価する。さらに、ごみ組成と運転実績、焼却残渣の性状の関連性を重回帰分析やクラスター分析により明らかにする。以上のデータを活用し、セメント原料化や溶融処理における受入条件等を制約条件とした数理計画法による焼却残渣の有効利用モデルを構築する。これらにより、ごみ組成の変化が焼却施設の安定運転、残渣の有効利用にもたらす影響と焼却残渣の有効利用のあり方を明らかにする。
今年度の研究概要
今年度は、混合ごみ試料の調製、電気炉実験条件の調製等、燃焼実験の準備の他、過去の紙ごみの元素含有量分析を行う。また、過去5年のごみ組成データと運転実績データの重回帰分析、焼却施設運転、焼却残渣発生量、元素含有量の将来予測を実施する。
外部との連携
東京都環境科学研究所
東京都立大学
課題代表者
飯野 成憲
担当者
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遠藤 和人福島地域協働研究拠点