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環境放出されたIT製品由来のインジウムの動態と有害性評価(令和 3年度)
Behavior and hazard assessment of indium derived from IT products released into the environment

研究課題コード
1921CD004
開始/終了年度
2019~2021年
キーワード(日本語)
インジウム,土壌汚染,e-waste,レアメタル,環境動態,降雨曝露
キーワード(英語)
indium,soil contamination,e-waste,rare metal,environmental behavior,exposure to rainfall

研究概要

インジウムは汎用電子機器には欠かせない金属である一方,これら機器類の大量廃棄や不法投棄に伴う漏出による環境汚染が懸念される。本研究は,IT廃棄物に由来して環境中に放出されるインジウムの拡散量,化学形態とその可動性,土壌微生物や植物の生育に与える有害性を明らかにすることを目的として行う。本研究は,3つのサブテーマ構成で実施する。1)IT廃棄物が降雨暴露された場合のインジウムの溶出特性に関する評価,2)各種土壌の中で起こりうるインジウムの化学形態とその可動性に関する評価,3)インジウム汚染が土壌の生物の活性や成育におよぼす有害性の評価。以上3つの側面から得られる新たな知見により,IT廃棄物に由来して環境中に放出されるインジウムの詳細なリスク評価が可能となる。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

2019年度からおおよそ1年間程度, IT廃棄物が降雨曝露された場合のインジウムの溶出特性について,各種廃棄物(プリント基板粉砕物,液晶パネル片等)を用いて野外での降雨曝露試験を実施する。2020年度は,各種土壌の中で起こりうるインジウムの動態とその可動性に関する評価を土壌カラム試験から明らかにする。2021年度は,インジウム汚染が土壌の生物の活性や成育におよぼす阻害効果を,土壌微生物酵素活性や植物種子の発芽・伸長試験から明らかにする。

今年度の研究概要

最終年度となる本年度は、各種の有機化合物(市販試薬や天然土壌有機化合物)をモデル試料に用いたインジウムの溶解試験、インジウム添加による土壌吸着試験を行う。また、溶存化したインジウムが土壌微生物等の生物相に与える阻害影響を土壌酵素活性や植物種子の発芽伸長から検証を試みる。

外部との連携

稲葉一穂(麻布大学 生命・環境科学部 教授)

課題代表者

村田 智吉

  • 地域環境保全領域
    土壌環境研究室
  • 主幹研究員
  • 博士 (農学)
  • 農学,地学
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担当者