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2019年4月25日

「うみの見張り番-植物プランクトンを使った海洋開発現場の水質監視-」
国立環境研究所「環境儀」第72号の刊行について(お知らせ)

(筑波研究学園都市記者会、環境記者会、環境省記者クラブ同時配付)

平成31年4月25日(木)
国立研究開発法人国立環境研究所
 編集分科会委員長     :江守 正多
   〃  担当WGリーダー:石濱 史子
   〃  事務局(環境情報部情報企画室)
        室長    :阿部 裕明
        担当    :青池美江子
 

   国立環境研究所は、研究成果等をわかりやすく伝える研究情報誌「環境儀」の最新号、「うみの見張り番-植物プランクトンを使った海洋開発現場の水質監視-」を刊行します。
   海底に眠る豊かな鉱物資源が注目される中、海底鉱物資源開発が本格化する前に、環境影響評価手法の開発や影響緩和策について考えておくことが必要です。本号では、海洋環境の保全のために国立環境研究所が取り組んできた海洋開発現場の水質監視手法の開発や、深海における懸濁粒子の輸送動態のモデル開発等に関する研究を紹介します。

1 本号の内容

No.72表紙

   海底にはマンガン団塊や海底熱水鉱床といった様々な鉱物資源が眠っており、これら海底鉱物資源の事業化を見据えた探査・掘削技術の開発が国内外で進められています。実際に商業開発が始まって海底の掘削が行われるようになると、海洋にはどのような影響があるのでしょうか。国立環境研究所の研究チームは、2014年から5年間、内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「次世代海洋資源調査技術 - 海のジパング計画」に参画して、環境影響評価と生態系保全のための技術開発に取り組んできました。
   海底鉱物資源が豊富な海域の表層生態系の調査、海底鉱物からの金属溶出特性調査と植物プランクトンへの影響評価などを経て、海洋開発現場の水質監視手法として、採鉱母船のような狭い場所でも短時間で水質監視を行える洋上バイオアッセイ法の開発を行いました。そして民間への技術移転や、ユネスコ・国際海洋委員会レポジトリに技術プロトコルとして登録・公開をしてきました。この他、深海の環境影響評価技術として、深海懸濁粒子の輸送動態や深海の熱水化学合成生物群集を対象とした影響予測モデルの開発を行ってきました。

<本号の構成>
○Interview研究者に聞く「海底鉱物資源開発と環境保全の調和をめざして」
      実際にこの研究を行った研究者に、研究現場の生の声をインタビューしました。

○Summary「海底鉱物資源開発における環境影響評価、SIPによる取り組み」
      実際に行った研究に伴う成果の概要をわかりやすくまとめました。

○研究をめぐって「海底鉱物資源開発の現状と海洋環境保全に向けた取り組み」
      この研究の意義、世界や日本国内における研究動向などをご紹介しています。

この他、研究の手法や解説など、コラムで詳細を取り上げています。

<研究担当者>

河地 正伸(かわち まさのぶ)
生物・生態系環境研究センター 生物多様性資源保全研究推進室 室長
越川  海(こしかわ ひろし)
地域環境研究センター 海洋環境研究室 室長
山本 裕史(やまもと ひろし)
環境リスク・健康研究センター 副センター長

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