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2020年9月29日

正しいごみ管理で都市を水害から守る
熱帯アジアの都市型水害の原因と解決策
国立環境研究所「環境儀」第78号の刊行について

(筑波研究学園都市記者会、環境記者会、環境省記者クラブ同時配付)

令和2年9月29日(火)
国立研究開発法人国立環境研究所
 編集分科会委員長     :江守 正多
   〃  事務局(環境情報部情報企画室)
        室長    :阿部 裕明
        担当    :白井 大智
 

国立環境研究所は、研究成果等をわかりやすく伝える研究情報誌「環境儀」の最新号「正しいごみ管理で都市を水害から守る-熱帯アジアの都市型水害の原因と解決策」を刊行します。気候変動の影響を受けて、日本でも近年ゲリラ豪雨が多発していますが、熱帯アジアの大都市でも集中豪雨による浸水被害が頻発しています。これまで様々な治水対策を講じてきたにも関わらず、都市型水害が増加している原因は何か。
その鍵を握るのは排水路に流れ込むたくさんの「ごみ」。
本号では、10年に及ぶ調査研究でわかったタイやバンコクでの水害発生状況やごみの実態のほか、適切な廃棄物管理の啓発活動などを通じた水害から都市と人々を守るための取り組みについて紹介します。

大規模化するアジアの水害被害と現地の実態や調査状況等の写真

1 本号の内容

   日本も含めアジアの多くの都市は、都市化の早い段階からいかにして都市内部の氾濫水や雨水を取り除くかといった治水対策を講じてきたにもかかわらず、むしろ都市型水害が増加しているのは、降雨気象の激甚化に加え、都市化によって道路や土地が舗装され地下への水分浸透量が減ったことや、排水機能を果たせない水路の状態に問題があることがわかってきました。
   国立環境研究所では、ダムや地下放水路等の治水設備の建設のようなハード面の対策だけではなく、排水路の維持管理やごみ収集などの日々の業務の適正化というソフト面の対策が有効なことを明らかにしています。

○Interview研究者に聞く「ごみ管理で浸水被害を食い止める」
   研究をはじめたきっかけ、タイやベトナムの水路のごみの実態調査、住民のごみ投棄行動、住民の行動改善を促す取り組み、今後の研究について研究担当者の話を紹介します。また、都市型水害のおこり方、ごみが水路に入り込むプロセス、つまりを起こすごみの特徴、アジアのごみ管理と貧困のつながりについて解説します。

<研究担当者>

石垣 智基(いしがき とものり)
資源循環・廃棄物研究センター(国際廃棄物管理技術研究室)主任研究員
多島 良(たじま りょう)
資源循環・廃棄物研究センター(循環型社会システム研究室)主任研究員
久保田 利恵子(くぼた りえこ)
資源循環・廃棄物研究センター(循環型社会システム研究室)研究員

○Summary
「学際的なアプローチによる熱帯アジア都市における水路のごみ問題解決への取り組み」

   都市の規模や対応能力、地理・文化的にも異なるタイ、ベトナムの調査地としての特徴や、ごみがどこから来てどのように水路をふさぎ水位を上昇させるのか、そのメカニズムに加え、調査から明らかになったゴミ投棄の実態を紹介します。そして、これらの調査研究を踏まえた社会実装に向けた、行政との具体的な取り組みについて解説します。

○研究をめぐって
「廃棄物の適正管理がもたらすレジリエントな社会」

   アジア太平洋諸国の防災面を考慮した都市開発の動向や、日本で近年立て続けに起こった震災・津波被害、土砂災害、水害等の状況を加味して改訂された防災基本計画の具体的な内容のほか、災害環境研究の一環として「災害廃棄物管理国際ガイドラインおよびその技術資料(環境省)」の作成にも関わるなど、国立環境研究所が取り組む「レジリエント(強靱な)社会」づくりについて紹介します。

2 環境儀78号予告動画

YouTubeの予告動画についての画像

国立環境研究所YouTubeチャンネルで環境儀78号の予告動画を公開しています。
URL:https://youtu.be/jL2dFMMos5I【外部サイトに接続します】

国立環境研究所動画チャンネル
URL:https://www.youtube.com/user/nieschannel【外部サイトに接続します】

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