2017年10月30日
「直噴ガソリン車および最新ディーゼル車からの粒子状物質の排出実態と大気環境影響」
国立環境研究所研究プロジェクト報告の刊行について
(お知らせ)
(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付)
平成29年10月30日(月)
国立研究開発法人国立環境研究所
編集分科会委員長:三枝 信子
編集分科会事務局
(環境情報部情報企画室)
室長:阿部 裕明
担当:川尻 麻美
国立研究開発法人国立環境研究所
編集分科会委員長:三枝 信子
編集分科会事務局
(環境情報部情報企画室)
室長:阿部 裕明
担当:川尻 麻美
国立研究開発法人国立環境研究所(以下、国立環境研究所という。)では、「国立環境研究所研究プロジェクト報告」として、「直噴ガソリン車および最新ディーゼル車からの粒子状物質の排出実態と大気環境影響 平成25~27年度」を刊行します。
本報告書は、直噴ガソリン車等から直接排出されるPM2.5の排出量測定、大気中での化学反応で排ガスから間接的に生成されるPM2.5の生成能測定、これらの過去から将来への国内排出量推計、および大気モデルによる大気中濃度の推定により、自動車排気が大気環境に与える影響評価をまとめたものです。将来的には直噴ガソリン車から直接排出されるPM2.5排出抑制対策と、ガソリン車およびディーゼル車の排ガスから間接的に生成されるPM2.5対策が重要になることが明らかになりました。
本報告書は、直噴ガソリン車等から直接排出されるPM2.5の排出量測定、大気中での化学反応で排ガスから間接的に生成されるPM2.5の生成能測定、これらの過去から将来への国内排出量推計、および大気モデルによる大気中濃度の推定により、自動車排気が大気環境に与える影響評価をまとめたものです。将来的には直噴ガソリン車から直接排出されるPM2.5排出抑制対策と、ガソリン車およびディーゼル車の排ガスから間接的に生成されるPM2.5対策が重要になることが明らかになりました。
1 「直噴ガソリン車および最新ディーゼル車からの粒子状物質の排出実態と大気環境影響 平成25~27年度」の概要
近年、燃費の良さを売りにして市場投入が急速に進んでいる直噴ガソリン車から、PM2.5が排出されることが報告されています。現状の未規制状態が続く場合には、自動車からのPM2.5の排出量は増加する可能性があり、懸念されるところです。また、大気中に存在するPM2.5は直接排出される一次粒子の他に、大気中での化学反応によりガスから粒子化して間接的に生成する二次有機エアロゾル(Secondary Organic Aerosol: SOA)がありますが、自動車排気由来のSOAも大気中のPM2.5濃度に大きく影響しているという報告が近年国外でなされています。
本研究は、大きく分けて以下の二点に着目して実施しました。
- 最新直噴ガソリン車および最新ディーゼル車からのPM2.5の排出実態解明を行う。
- 排ガス由来のSOA生成能の評価、SOAの原因物質の探索、現在から将来にわたる一次粒子排出量およびSOA生成量推計、そして大気モデルによる大気中濃度の推定を行い、自動車排気の大気環境影響評価を行う。
本研究成果は、自動車排出ガス対策に資する基礎データとして行政や自動車業界に提供して対策に活用されるだけでなく、今後の研究発展の礎として役立てられています。残った課題であるSOAの原因物質の同定をさらに進めることは、対策をする上で必要であり、今後の研究課題と考えられます。
●本報告書の研究課題代表者
藤谷 雄二(ふじたに ゆうじ)
国立環境研究所 環境リスク研究センター 健康リスク研究室 主任研究員
(現職名:国立環境研究所 環境リスク・健康研究センター 統合化健康リスク研究室 主任研究員)
2 本報告書の閲覧及び問い合わせ先
●本報告書は研究所ホームページで閲覧できます。
http://www.nies.go.jp/kanko/tokubetu/setsumei/sr-123-2017b.html
既刊の「国立環境研究所研究プロジェクト報告」も閲覧できます。
http://www.nies.go.jp/kanko/tokubetu/index.html
●本報告書についてのお問い合わせ先:国立環境研究所 環境情報部情報企画室出版普及係
(TEL: 029-850-2343 E-mail: pub@nies.go.jp)