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受賞者氏名 : 本郷宙軌
受賞年月日 : 2011年9月11日
賞の名称 : 日本地質学会第118年学術大会優秀ポスター賞 (一般社団法人日本地質学会)
受賞対象 : Key speciesを用いたサンゴ礁生態系の復元 (日本地質学会第118年学術大会・日本鉱物科学会2011年年会合同学術大会、日本地質学会学術大会講演要旨集 (セクションB)、226、2011)

受賞者からひとこと:
 日本地質学会学術大会におけるポスター講演の中から、優れた発表に授与される「優秀ポスター賞」を頂きました。現在、生物多様性の減少が地球環境問題としてクローズアップされる中で、確かな将来予測を行うことが必要となっています。そのためには、過去の生態系の記録を復元し、その知見をもとに取り組みことが必要不可欠と思います。そこで、私たちは生物記録が保存されやすい炭酸塩から構成されるサンゴ礁生態系を対象とし、過去1万年間の地球環境変動とともに、生態系を復元する研究を進めてきました。今回、サンゴ礁生態系の基礎を支えるのに必要不可欠なサンゴ=Key speciesを発見することができました。これらのサンゴは生態系の衰退・回復の指標種となる可能性があり、これから注目していくことが必要と考えています。本研究のように長期間の生態系を復元する研究はまだ始まったばかりで課題は多いですが、この受賞を励みに、今後も地質学的研究と生態学的研究を進めていきたいと思います。


受賞者氏名 : 横内陽子
受賞年月日 : 2011年9月15日
賞の名称 : 日本地球化学会賞 (日本地球化学会)
受賞対象 : 大気中の揮発性有機化合物の動態に関する地球化学的研究

受賞者からひとこと:
 大気中の揮発性有機化合物(VOC)に関する地球化学的研究に対して、日本地球化学会学会賞をいただきました。VOC類は人為・自然の多くの発生源を持ち、多岐にわたる環境問題に関与しています。その中で、植物起源テルペン類の反応生成物を同定し、それらが森林エアロゾルとして存在することを見いだしたこと、自然のオゾン破壊物質である塩化メチルが熱帯植物から大量に放出されていることを発見したこと、大気中ハロカーボン類の高精度自動連続観測を波照間島(沖縄県)と落石岬(北海道)で立ち上げて東アジアにおけるハロカーボン排出分布の詳細な解析を可能にしたこと、北極における春の地表オゾン減少時の詳細なVOC変動を調べて臭素によるオゾン破壊機構の解明に寄与したことなどを評価していただきました。一連の研究は、所内外の多くの方々の協力と支援の賜物であり、それらの方々に深謝いたします。今後も環境中VOC研究の進展に向け、努力して参りたいと考えております。


受賞者氏名 : 笠井文絵、河地正伸
受賞年月日 : 2011年9月18日
賞の名称 : 日本植物学会賞特別賞 (社団法人日本植物学会)
受賞対象 : 国立環境研究所微生物系統保存施設における藻類リソースの系統保存および提供

受賞者からひとこと:
特別賞は技術・教育・その他の3分野で植物科学の発展に貢献した団体に贈られる賞で、個人ではなく「独立行政法人国立環境研究所微生物系統保存施設」として技術分野で受賞いたしました。受賞理由は、約3000株におよぶ藻類リソースの系統保存および国内外の研究者への分譲提供に大いなる貢献をしたというものです。1983年から約30年にわたる藻類の系統保存の地道な活動が認められた証として大変光栄に思います。今後も、時代の要求に答えながら、研究の基盤として藻類の系統保存事業を充実させていきたいと思います。


受賞者氏名 : 金谷 弦
受賞年月日 : 2011年9月18日
賞の名称 : 2011年度日本ベントス学会奨励賞 (日本ベントス学会)
受賞対象 : これまで行ってきた干潟ベントス研究とその成果 (原著論文)

受賞者からひとこと:
日本ベントス学会では、若手研究者の研究を奨励し顕彰するために「日本ベントス学会奨励賞」を毎年募集しています。応募資格は、年齢が40歳未満の学会員で、最近5年間にベントス学会発行の英文誌・和文誌に1編以上の論文が掲載されたこととされています。本年度は私ともう一名の方が受賞しました。受賞理由として、仙台湾の干潟で行ってきた一連の研究とその成果をまとめた原著論文について、特に現場でベントス(ゴカイ類や二枚貝などの底生動物)と物質循環との関係を根気強く調べてきた点を、評価して頂きました。また、それらの成果が津波後の環境モニタリングの基礎データとなるであろう点についても、評価を頂きました。これからも、干潟の泥に(足・腰・胸まで)まみれながら、ベントスとその生息環境の研究に精進いたします。

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