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2021年6月29日

気候変動から生き物を守る
自然生態系分野の適応研究

環境儀 No.81

環境儀81号はしがき画像

 気候変動の社会への悪影響を最小にする「気候変動適応」の重要性が、国内外で強く認識されています。日本では2018年に「気候変動適応法」が施行され、適応に必要な情報基盤の中核として国立環境研究所が位置付けられました。これに対応して国立環境研究所は、気候変動適応センターを設置し、全国の地方気候変動適応センターや関係省庁と連携して研究や情報提供を進めています。

 気候変動適応のためには、気候変動によって社会や自然に生じている変化を検出し、将来に発生する事態を予測することが重要です。気候変動適応センターでは、効果的な気候変動適応策を提案し、推進するだけでなく、気候変動影響の観測や予測についての研究も重視しています。

 本号では、センター内の気候変動影響観測研究室の活動に焦点を当てて紹介します。産業革命以降の人間活動は、自然の姿を大きく変化させました。この変化から気候変動の影響を検出するためには、観察記録や標本など、過去から蓄積されてきたデータや市民との連携などを通じて新たに得られたデータを、統計学的に解析することが必要です。当研究室では、海、森林、湿地など多様な生態系を対象にして、野外調査や解析を進めています。

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